武蔵小山にある髙津接骨院が教える!熱中症を防ぐ正しい水分補給法!

暑い季節になると、熱中症のリスクが高まります。接骨院に来院される患者様の中にも、熱中症の症状で体調を崩される方が少なくありません。今回は、体のプロである接骨院の視点から、効果的な熱中症対策についてお伝えします。

目次

そもそも水分はどうやって体に吸収される?

まず、水分補給の基本を理解しましょう。水分は主に小腸で吸収されます。

小腸での吸収メカニズム

小腸の壁には無数の小さな突起(微絨毛)があり、これが水分を効率よく吸収する役割を果たしています。重要なのは、水分は単独では吸収されにくく、ナトリウム(塩分)やグルコース(糖分)と一緒に吸収されるということです。

これを「ナトリウム・グルコース共輸送」と呼び、ナトリウム1分子とグルコース1分子が吸収されると、同時に約400分子もの水が体内に取り込まれます。

1日の水分処理量

健康な成人の体では、1日約8〜10リットルの水分が消化管を通過し、その99%以上が再吸収されています。この高効率なシステムが、私たちの体の水分バランスを保っているのです。

塩分濃度が水分吸収に与える影響

「水分補給には塩分が大切」と聞いたことがあると思いますが、その理由を科学的に説明します。

塩分濃度による吸収の違い

適切な塩分濃度(0.9%程度)

  • 血液と同じ浸透圧のため、最も効率的に吸収される
  • 体への負担が少ない

塩分が少なすぎる場合(真水など)

  • 吸収はされるが、効率が悪い
  • ナトリウム不足により、体の電解質バランスが崩れる可能性

塩分が多すぎる場合(海水など)

  • 腸内に水分が逆流してしまう
  • 下痢を起こし、脱水症状が悪化する

スポーツドリンクの効果と注意点

市販のスポーツドリンクはどうでしょうか?ポカリスエットを例に見てみましょう。

ポカリスエットの特徴

  • 糖質約6%、ナトリウム約49mg/100ml
  • 血液よりやや薄い「軽度低張性」
  • 日常的な水分補給には適している

糖分の役割

糖分は水分吸収を促進する重要な成分ですが、摂りすぎると逆効果になります。

糖分が多すぎる場合の問題点

  • 糖濃度が10〜12%を超えると浸透圧性下痢を引き起こす
  • 腸の動きが活発になりすぎて、吸収時間が短くなる
  • 水分が腸内に逆流してしまう

最適な糖分濃度 研究によると、2〜8%程度が水分吸収に最も効率的とされています。

熱中症予防に最適な水分補給法

では、実際に熱中症を予防するには何を飲めばよいのでしょうか?

理想的な予防飲料の条件

ナトリウム濃度:40〜80mg/100ml

  • 汗で失われる塩分を適切に補充
  • 吸収効率を最大化

糖質:2〜8%程度

  • 水分吸収を促進
  • エネルギー補給も可能

おすすめの水分補給方法

1. 経口補水液(ORS)

医学的に最適化された組成で、熱中症リスクが高い状況では最も効果的です。

2. 自家製電解質飲料

材料

  • 水:1リットル
  • 食塩:3g
  • 砂糖:40g
  • レモン汁:少々

コストパフォーマンスに優れ、適切な組成を実現できます。

3. 麦茶+塩

カフェインフリーで、ミネラルを含む麦茶に少量の塩を加えると良い予防飲料になります。

4. 牛乳

意外かもしれませんが、タンパク質、電解質、水分をバランス良く含み、運動後の熱中症予防に効果的という研究結果があります。

避けるべき飲み物

  • アルコール:脱水を促進する
  • 高濃度カフェイン飲料:利尿作用がある
  • 純水のみ:電解質不足を引き起こす
  • 高糖度ジュース:吸収効率が悪く、下痢の原因になる

髙津接骨院からのアドバイス

熱中症は予防が最も重要です。体調不良を感じたら、無理をせずに早めの対処を心がけましょう。

日常的な対策

  1. こまめな水分補給:のどが渇く前に飲む
  2. 適切な塩分摂取:汗をかいたら塩分も忘れずに
  3. 体調管理:十分な睡眠と栄養で体力を維持

こんな症状があったら要注意

  • めまい、ふらつき
  • 頭痛、吐き気
  • 筋肉のけいれん
  • 異常な疲労感

これらの症状がある場合は、すぐに涼しい場所で休息し、適切な水分補給を行ってください。症状が改善しない場合は、医療機関を受診することをお勧めします。

まとめ

熱中症予防には、「ただ水を飲む」のではなく、科学的根拠に基づいた適切な水分補給が重要です。塩分と糖分のバランスを考慮した飲み物を選び、こまめに摂取することで、暑い季節も健康に過ごしましょう。

当院では、患者様の体調管理についてもアドバイスさせていただいております。熱中症予防や体調に関するご相談がございましたら、お気軽にお声かけください。


※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個人の症状や体調については医師にご相談ください。

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